守る会とは
一般社団法人 全国心臓病の子どもを守る会
「全国心臓病の子どもを守る会」は、心臓病のある子どもたちの親と、心臓病者、それに準ずる人たちの会です。ほぼ都道府県単位に支部があります。
医療技術の進歩によって、多くの子どもたちが手術後の人生を歩み成人してきました。そこで、「心臓病の子どもを守る会」の中には、大人になった会員や成人してから心臓病になった人たちの会として心友会(心臓病者友の会)があります。
また、上記以外の方でも、会の趣旨に賛同し、会費をもって支援していただく賛助会員制度もあります。
苦しんでいるのはあなただけではありません
あなたのお子さんが「心臓病」と宣告されたとき、そのショックは大きかったことでしょう。
また、あなたが心臓病という重荷を背負って生きた歳月は言葉では言い尽くせないものがあるでしょう。
先天性や後天性の心臓病で苦しむ人々は、全国にたくさんいます。
これらの心臓病の子どもや青年、そしてその家族はみんな同じ思いで苦しんでいるのです。
心臓病を治したい、または心臓病をもちながらも、医療・教育・生活が保障されて人間らしく生きていたい・・・という私たちの願いの前には、あまりにも多くの障害がよこたわっているのですから。
みんなで手をつなぎましょう
悲しみに打ちひしがれていたのでは何も解決することはできません。
心臓病に立ち向かい、うち勝っていこうではありませんか。
「3人寄れば文殊の知恵」といいますが、10人寄ればもっと良い知恵が湧き、100人、1000人になればもっと立派な考えが出てきます。
さらに、数多い人の声は、世の人々を動かし、心臓病患者に良い環境を与え、だれでも安心して治療できる制度を作るために役立ちます。
守る会は、心臓病の子どもを持つ親と心臓病者で作っている会です
全国心臓病の子どもを守る会は、昭和38年11月に、心臓病の子どもを持つ親たちが集まって発足しました。
そして心臓病の子どもを育てる親たちの、あるときは悲しみにとざされ、あるときは看病に疲れきった心のよりどころとして、しだいに結びつきを強め大きくなってまいりました。
このようにして、現在45の都道府県に50の支部ができ、全国に約3.594世帯の会員を擁する会となっています。(2020年8月現在)
全国心臓病の子どもを守る会は、心臓病児の親・家族・心臓病者本人、そしてこれに準ずる人なら誰でも入会することができます。
会の運営は、会員一人ひとりの問題をみんなの問題として話しあい、みんなの総意で民主的にものごとを決め、決めたことはみんなが役割を分担し、協力しあいながら実行する、というやり方ですすめています。
また、会の運営費も会員からの会費を中心にまかなっています。また、会の運営費も会員からの会費を中心にまかなっています。
この会の主旨に賛同する方は、賛助会員になっていただき、財政的な協力をいただいています。
内部組織としての心臓病者友の会をつくっています
心臓病患者である会員や、親が会員である15歳以上の心臓病者のうち、入会を希望するものによって、支部を単位に心友会を作っています。
同じ苦しみをもつ患者同士の交流を深め、レクリエーションを楽しんだり、自分たちのもつ治療・勉学・仕事・結婚・生活などの問題について話し合い、その解決の方法を考えあいます。
守る会はこんな活動をしています
☆話しあいと助けあい☆
それぞれの地域の会員は、バスや電車ですぐ行けるところにいる会員同士や、同じくらいの年齢・同じ病名の人同士などと友達になれます。ときどき集まりを開き、お互いの悩みや苦しみを語りあい、少しでもこれらの苦しみを軽くする方法を相談しあいます。また、日常生活のなかでの小さな知恵や暮らし方についても教え助けあいます。
☆講習会や無料診断☆
守る会は、ときには心臓病専門医や教育関係者などの専門家を招いて、講演をしていただいたり、話しあいをおこなったりしています。また、専門医による無料診断などもおこなっています。
☆心臓病の子どもたちに集団の場を☆
心臓病の子どもたちに友だちとのびのびと遊ぶ機会を作ってあげたいとの願いから、病児中心のレクリエーション(クリスマス会・ピクニック・泊まりがけの集団療育キャンプなど)もおこなっています。
☆国や自治体への働きかけ☆
守る会は、個人個人の力では解決できない問題については、その対策を求めて国や地方自治体に働きかけます。よい治療を受けたい、医療費の負担を軽減して、適切な教育を受けたい、仕事が欲しい、生活の保障を・・・・・このような私たちの願いは、社会的に解決されていかなければならないのです。守る会の運動によって、いままでにずいぶんたくさんの心臓病児者への福祉制度が作られてきました。
手術のときの医療費補助制度である「育成医療」「更生医療」制度の適用をはじめ、身体障害者手帳の交付、特別児童扶養手当、障害年金、小児慢性特定疾患対策などがあります。また手術のときに必要な血液は、患者やその家族が血液集めに走り回らなくても良いようにと、私たちは長い間運動してきました。国や日赤では、いろいろと対策を講じて最近では、血液事情は大分改善されてきています。そして地方自治体のなかには、見舞金の支給や無料検診の実施など独自の施策を講じているところもあります。
これらの制度は、いまでは当然のことのように使われていますが、そこまでこぎつけてくるまでには、長い間の守る会の血のにじむような要求運動の歴史があります。
☆機関誌「心臓をまもる」の発刊☆
会員には、毎月「心臓をまもる」が配布されます。この機関誌には、専門医のご協力によって、心臓病患者にとって必要な知識が掲載されていますし、福祉制度の解説守る会のうごき、会員からのおたより・・・・・などの多彩な内容となっています。また、支部ごとに支部報も発行されています。